忍者ブログ

under ground
04 2025/05 1 2 34 5 6 7 8 9 1011 12 13 14 15 16 1718 19 20 21 22 23 2425 26 27 28 29 30 31 06
RECENT ENTRY
(10/22)
(10/21)
(10/19)
(10/03)
(09/30)
RECENT COMMENT
[09/05 NONAME]
[07/23 00]
[07/20 宮原]
[06/25 山下]
[06/24 NONAME]

05.18.14:52

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 05/18/14:52

05.14.23:53

1 邂逅の砌

Episode 00

――私が科学者としてこの道を歩む100年ほど前は

世界はまだそれほど開拓されてなかった――

 

――  Cultivation Century ――

First Edition 2008

First published under the present title.

But sub nuance is,

THE  SEORY OF UNIVRESAL TURUTH

Include in this lyric.

Present for you.

 

 

今日は私の為に皆が盛大に催してくれたパーティーの最中であるのだが、相変わらずの天井知らずの馬鹿騒ぎに私が少々顔を訝げに弄んでいるときだった。目端を利かせた古くからの友人が、こんな話を持ってきてくれた。彼によると、知る人ぞ知る(私もその一人なのだが)その老紳士は以前から話を大げさに語ることで有名だったのだが、友人はそのときばかりはしぶしぶ耳を傾けたそうだ。

「わしは古代の天文学と航海術を勉強したんじゃ。星で方向を定めて世界中を航海できるようにな。大昔アインシュタインといかいう奴らが相対性理論がどうの、確率解釈がナンセンスだの、とほざいておったが、そんなこと知ったことではないわい。そんな古典論で理を唱えとったから始末の悪い結果ばかりが待ち受けてたんじゃ。光はわしらの世界を満遍なく照らしておる。そうじゃろう?それでわしはついに旅に出た。世界一周の大いなる旅路じゃ。順風満帆、旅は快調じゃった。宇宙はわしを中心に回っていると思ったほどじゃよ。アレクサンダーなぞ、わしの足元にも及ばんのう。うははははは。時は満ち光が溢れ、わしが来るべき途、望むべく未来を描いておったわ。じゃが、そんな日々は長続きせんかった。盛者必衰とはまさにこのことじゃの。ある日を境に海はうねり、風はまるで帆をつんざくほど吹き荒れだしたんじゃ。わしの立派だった船も持ちこたえきれんでとうとう帆(core)が破れ、舵は壊れてしもうた。わしもこればかりは修理できず、予備も持っておらんかった。それにneutron-arrogance動力も切れて、わしはとうとう海に投げ出されてしもうた。いつしか嵐は過ぎ去り青々と続く空が広がっており、穏やかな海は優しい風を運んできてくれるというのに、わしにとってはそれが地獄じゃった。船は跡形もなくぼろぼろじゃった。口はからからで喉がひどく渇いておった。いつしか自我境界線パルス結合子が崩壊し、わしは相違転空間の虚空に投げ出されとった。neutrinoがはじけ、mesonが泣いておる。損幾重にもわしがみえる。幾重のわしがおる。わしを見るな、わしを覗くな!・・・――だれかが言っておったわい。この世界はまるで誰かが見ている夢のようであり、それゆえ儚いものであると。人間は、幾兆もの素粒子の介在的局所時空を漂うグルーオンとグラビトンの気まぐれな眺導的マトリックスと、僅か複素虚空プランク数なみのフォトンブレーンにたまたまぶらさがっているだけなのじゃと。この宇宙も然り――万物の真理は見出した世界の数だけ存在するのじゃと。

このときほど人間はちっぽけな存在でしかないと痛感したことはなかったのう。永遠とも感じる時間が過ぎたわい。わしは夢をみておった。そこには死んだはずの妻と娘たちがおった。みな楽しそうに笑っておる。きれいな草原と小川が流れるその世界で、わしはただの年老いた農夫じゃった。“ここの世界ではそちらほど文明は発達しておらんのじゃよ。”なんと!“その代わりに空は澄み渡り、大地は潤い、小鳥たちは歌いながら、皆幸せそうに暮らしておる。”しゃべりおった!“なにもかもが平和でわしらはこの世界にどっぷりと腰をすえておるんじゃ。わしらを脅かすものはなにもない、美しい世界じゃ。”そりゃそうじゃろう。あまりに虚ろにみえるわい。“ただ、わしが心配なのは今のおまえさんの身の上じゃ。そちらの世界じゃ、ちと面倒なことになっておるようじゃのう。要するに、おまえさんはあれじゃろ?逃げておるんじゃ。日々の先の見えぬ経過にうんざりしておるんじゃろう?その気持ちはわからんでもない。わしもかつてそうじゃったから。”貴様に何がわかる!“ただな、おまえさん、あんたは肝心なことを忘れておる。それは戦うことじゃ。苦しくも徒労せず楽な人生を歩んでいるやつがいつの時代にもおるものか!”理想と現実は違うんじゃ!“そちらの世界ではもう、命が宿らぬ星になっていることも知っておる。だが、あきらめてはいかん。現状に屈し、膝を折った瞬間からおまえさんの負けじゃ。まだあんたは終わってはおらん。まだやれるんじゃ。わしがおまえさんにやってやれるのはこのくらいじゃ。健闘を祈る。”

わし”はそう言って、意識がまた遠のいていったんじゃ。“わしが再びこの世界で目覚めたとき、この目を疑ったわい。なんとここにおらんはずの大きなイルカたちがわしの船ごと運んでおるんじゃ。みんな前からそうじゃったように気持ちよさそうに泳いでおる。なんということか――涙が出るのをおさえきれんかった。わしのゆめがついに、ついに叶いつつあるんじゃ。希望が、希望が生まれたんじゃ!

 それからというものわしは火星での仕事に一区切りつけ、妻や娘やその他数多の命の眠る太陽系第三惑星へと赴いた。確かにわしらはあまりにも多くの犠牲を払いすぎた。逃げるしかなかったんじゃ。それしかなかったんじゃよ、どうか許してくれ。もう一度、妻を、娘を抱きしめてやりたかった・・・。しかし、わしはもう逃げん。戦うんじゃ。これから世界の新たなる歴史が始まろうとしているんじゃ。また力が沸いてきおるわい!興国の興廃ここにあり!今闘わずして、いつ戦うか!待っておれ!わしはまだ終わらんぞ、終わってたまるか、負けてたまるか・・・・・・・」

それからはそのじいさん自身による自慢話に発展しそうだったので、友人はその場をうまく丸め込んであとにしたそうだ。懸命な判断である、と彼の行動を評価せずにはおれますまい。私自身、あの老人にはさんざん手を焼いたものだ。しかし今ではどれも笑い話として酒に華添えてしまう。――実際、あっちではヒーローだったんだからな。まったく、どうにかしているぜ。おれとおまえが組めば、今頃神になってるぜ・・・――まあ、そういうな。そのじいさんなりの世界もあるんだぜ・・・

その後彼と一杯やったあと、続けざまにさんざん絡まれた挙句、加齢臭を擦られるサービスを強行され、ようやくパーティールームをあとにできた。まったく、やつらは加減というものを知らない。それにしても、髪を柔らかく撫でるそよ風がここちよい。大気は澄み渡り、遠くの宇宙がみえる。よい夜だ。

今宵も月の照らすベッドでしずかに微笑む天使の寝顔にキスしてから、我が愛する妻のもとへと向かった。3歳になる娘を寝かしつけたあと、彼女は私のハーブティーを注いでいた。夜の闇と新月から流れ来る明りのパラダイズムはいつになく幻想的で、蒼い部屋に静かに佇む彼女もまた、扇動的な感情を抑制する理性を損なうほどの美しさがあった。わたしが取り繕う暇もなく、彼女は囁いた。

「楽しそうだったわね。あなたいつになくはしゃいでたわよ。」

「腐れ縁との再会でね。奴らとの話は尽きることを知らんよ。」

UTUJ以来の同級だものね。わたしも彼と知り合ってからずいぶん経つけど、彼ほど快活な方はいないわ。一目見るなり結婚してくれ、ですって。」

「そればかりは勘弁してくれよ。なにぶん、私の多岐に渡る人生においても指折りの失態だ。歴史改変禁止法は改正するべきだ。」

「冗談よ。いい方たちばかりね。あなたのことを心から受け入れてくれているもの。嫉妬しちゃうわ。」

「骨の折れるやつばかりでね。なんでこうもそろいも揃って同期なんだ・・、ああ、世話役の身にもなってみろってんだよ。」

「変わらないわね。昔からそう、みんなのヒーロー。おばあさんもあなたのおじいさまはいつもそうだったって言ってたわよ。」

「よしてくれよ。おれはNCTとかいうところでだらだら青春を浪費した爺さんなんかに似ちゃいないぜ。ま、君という女神に出会えた、という運命を導いてくれたことだけには感謝してるけどね。」

「そんなふうに言わないの。そういえば昔から叱られてばかりだったわね。おじいさまに。でも、やんちゃだったあのあなたがここまでなれたのも、彼が設立した世界のおかげなよ。幾度となく消失するところだったんだから。」

「確かに爺さんの理論には感服しているよ。普遍的真理則。TOUTTheory Of Universal Truth )だろ。まったくでたらめだよな。」

「そういえばあなた、明日は総真理府表敬訪問の日でしょ?そろそろ休まなくてもいいの?」

「ああ、もうそんな時間か。まったくこっちはほんとにせわしいな。」

「ちゃんと位相空間をシフトしてきたの?あなたいつも面倒くさがってDDSで来るんだから。」

「いつものことさ。ところで、もういっぱい頂こうかな。」

妻にそそがれたカップから沸き立つ湯気は私の鼻腔を満たしながら静かに揺らめき、消えていった。見上げれば、あいかわらず、幾千ものダイヤモンドダストの輝きがわれわれを見つめている。

時は滞りなく今を刻んでいる。2つの新月が闇を満たしていてくれるのが何よりの美しき証拠だ。

 この美しき世界はいったい、だれが思いついたのだろう。たんなるいたずらにしては少々やりすぎているな。私に芳しき女神と麗しき天使を献上したうえに、清らかな水と、揺るぎなき大地と、聖なる海をこの星に放った。風は謳い、緑が映え、波と大地が刻むポルカはあまりにも多くの命を育んだ。おい、おまえ、冗談ならやめとけ。いまさら、ここにきてやめたはなしだぜ?なに、やる気か?このおれが黙っちゃいないぜ??おれを敵にまわした時からおまえは既に死んでいる!

「なにばかなことやってるの?まったく、もう・・・」 

 もう少しこのくだらない感傷に浸っていたいと思いながらも、ダウンに身を包んだ妻をそっと抱き寄せる。だぶん、皆そうなのであろう。この恭しくも美しき世界を共有し、感嘆するほどの時の歩みを共に重ねて生きたいだけなのだ。ほのかな香りが、柔らかな温みが私を包む。どうか、このときよ、どうか永遠あれ・・・・・

 

 ――願い虚しく、私は眠りに堕ちていった――

 

 

 

 

CPrelude Co. Ltd. 2008 January

First published, under the circumstance in KNCT,

We were at the college since 2003.

Lyric poetry Written in Original

THE story is fiction.

Writing is contained falsehood.

I’ll apologizing to you.

This work is arranged now.

To interpret is attempt your mind.

Thank you.

CopyrightC 2008 by KNCT’s news media.

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら