05.18.08:10
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08.03.19:42
H15論述SS
H15小論文SS
(著者は2003年の設定)
(論点)下記の主張を肯定する立場から講演することを頼まれているとして、600~800字の講演要旨を作成せよ。
(主張)地球規模のエネルギーおよび環境問題を克服するために、我が国においては自転車の高性能化と普及に全力を注ぐべきである。
エネルギー問題および環境問題を考えるときは、そのエネルギーの消費量も当然だが、その効率についても、加えて、そのエネルギーを使用した結果排出される副産物が環境に与える影響を考慮しなければならない。これらは限りあるエネルギーを有効に使用し、かつその過程で環境に負の影響を与える物質の排出を抑えなければならないという、現代でいえば至極当たり前の倫理観に則っている。しかし、この両者の問題に頭を悩ませずに、かつ、私たちにとっても健康を増進させるという素晴らしきコミューターが普及したら、素晴らしいとは思わないだろうか?
それこそが、自転車である。その潜在能力はバイクよりも身軽に、車よりも経済的に我々を満足させてくれる。燃料や各種税金、車検代など大幅に維持費が軽減でき、なにより駐車スペースにも困らない。我々は、この身近にある素晴らしきコミューターに再び注目すべきではないだろうか。
しかしながら、改善するべき点はいくつか存在する。まず、動力である。いくらクリーンとはいえ人力には限界があるので、電動アシスト等の補助動力を搭載し、走行性の向上を図らなければならない。また、荷物搭載能力が乏しいので、サイドカー等の車種も開発する必要性がある。次に、自転車による交通量が増大してくることを踏まえ、主要幹線道路等は、自転車専用レーンを整備し、そして、自転車交通法等の法規を整え、自転車使用者には、講習会などを義務づけて、安全な自転車社会の形成に努めなければならない。
そうなってくると困るのが、自動車業界や公共交通機関であろう。販売台数や利用者が落ち込むことが見込まれる。しかしながら、自転車社会構築は、我々の未来に対する安全保障に関わる画期的な対策であり、その費用対効果は計り知れないだろう。我々は関係業界と幅広く議論を交わし、将来の交通手段はいかにあるべきかを真剣に見つめ直さなければならない時代に入ったのだ。
(797字)
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