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05.18.08:14

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  • 05/18/08:14

07.20.22:12

Epsode01~1

はじめから分かり切っていたことだった。
おれは昔から家族とかいうのが嫌いだった。
血がつながっていようとも、そうでなかろうとも、ただ偶然同じところに引き合わされて、住まわされて、互いのことろくに知ろうとはしない癖にズカズカと人の領域に踏み込んでくる厚かましい連中――
それが嫌いだった。ガキの頃から。
いいことなんて一つもなかった。
思い出したくもねーよ。
ただ同じ怠惰な時間が平等に与えられて、無駄なじゃれあいの中にその時間を紛らわしていく。
とてつもなく苦痛だった。
終わりのない回転ジャングルジムの中でぐるぐるかき回されて、気がついたら誰もいなかった。
そんな世界だった。おれも。この世界も。
まさに、今もそうだ。
しょせん、その延長の中に今のおれもいる。
いつまでこの延長戦を続けるんだかね?クウォンツ共め・・・・・・・。



・・・・・・・・「ねえ、聞いてるの?」

あん?

優華だった。
うるせえな。なんだっていいだろ?

誤解のないように言っておく。こいつは一つ上の義姉優華。
ぐるぐる回されていたら、いつの間にか一緒に住むことになっていた。
おれは家族というものが生まれつき嫌いだった。
しょせん、その付き合いもお互いの利害関係によって簡単に変化する。
そう、親にとって子はどのような付加価値がつくのか分からない金融商品のようなものだった。
おれの場合、それが何より顕著だった。
しかも、爆弾付きの。
はっ?なんだってんだ。
えらい迷惑だった。なにより、おれの存在自体。

何もかも消えてしまえ。

その呪いは俺にとっての呪縛であり、また、そうあることが、おれにとっての唯一の安らぎでもあった。


こいつで3人目だった。義姉に当たるのは。
 

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